
2025.10.1 今月のワン🐶【豊田麻子さん】
今回ご紹介するのは、現在、NTTデータグループ取締役常務執行役員の豊田麻子さん
1990年旧郵政省(総務省)入省。2008年から広島市副市長兼CIO(Chief Information Officer)
その後2012年、NTTデータに転職。
現在、NTTデータグループ取締役常務執行役員、CRO(Chier Risk Officer)、グローバルガバナンス本部長
2025年から成蹊学園の評議員
最近は、休日は家族や友達、社内外の仲間とのゴルフを楽しんでいる
私が郵政省に入った理由のひとつは、政府が当時の民間企業や他の組織に比べて、男女平等が進んでおり、
女性も男性と同じように働けるということでした。
入省してみたら、毎日のように深夜過ぎまで働き、家に帰ってくるのは、日付が変わってから、という生活が続き、
まさに男性と同じように、時にはそれ以上に働きました。
私が入省した1990年は、すでに男女雇用機会均等法が施行されて4年が経っており、女性の諸先輩方の努力もあり、
入省にあたって、あるいは入省した後も処遇などに男女の差を感じることはあまりなかったです。
役所は女性職員の獲得を目標に掲げていた時代ですし、
総務省から出向していた広島市も、当時、女性副市長が市長の公約に掲げられており、
女性の採用や登用に積極的な機運がありました。
私は、そうした動きに後押しされて、いろいろな機会をいただきましたし、
今の仕事にたどりついているような感覚を持っています。
でも、今、民間企業の役員になってみて想うことは、これは役所も同じかもしれませんが、
経営層・幹部層の大半を占めているのは男性であり、私たちは相変わらず女性活躍を語っており、
女性の管理職や役員は想像していたよりは、増えていないということです。
2015年に施行された女性活躍推進法により、一定規模以上の企業は、女性の役員や管理職登用の数値目標を作成し、
多くの企業は目標達成を果たしています。
また、会社法やコーポレートガバナンスコードにより、
取締役会の社外取締役の比率や女性の比率に関するルール等が厳しくなり、
社外の女性取締役の数は増えています。でも、まだまだ不十分な気がします。
執行サイドの女性活躍は、業界にもよると思いますが、まだまだ道半ばです。
今後、さらに企業の重要なポストへの就任や、重要事案の意思決定への関与など、
真の意味での活躍が問われていると思います。
コロナ禍にリモートワークが飛躍的に普及し、私たちの働き方は大きく変わりました。
リモートワークにより、これまで子育てや介護で、自身のキャリアを諦めなくてはならなかった女性の方々も、
仕事を続ける選択が普通にできるようになったと思います。
働き方の多様性も追い風にして、さらなる女性活躍が推進され、女性活躍と声高々に言わなくても、
当たり前のように女性が生き生きと活躍している社会の実現を期待しています。(あと何年くらいかな?)