
2025.7.1 今月のワン🐶【筑紫みずえさん】
今回ご紹介するのは、ESG調査会社 グッドバンカー代表取締役 筑紫みずえさん
・認定NPO法人21世紀構想研究会副理事長
・中央環境審議会
・日本ユネスコ国内委員会委員
・UNEPFI(国連環境計画・金融イニシアティブ)運営委員など公職を歴任
31歳で初めて会社に勤めようとした時、主婦・子持ちでまともな職歴なしの私を雇ってくれたのは、
フランスのエンジニアリング会社だった。
東京事務所のエグゼクティブセクレタリーとして、フランス人代表を補佐して以来、
外資系企業で外国人ボスとのみ働いてきたので、日本の組織や組織人の行動原理に疎いことが、私の職業人としての特徴である。
49歳で、「仕方なく」株式会社をつくったのは、自分がやろうとしていたSRI/ESG調査の最初の見込み顧客が、
「株式会社でないと取引しない」と言ったからである。
幸い最初の金融商品「日興エコファンド」が成功したのだが、その他のクライアントは主にヨーロッパだったので、
2000年から2013年まで、ドイツ、フランスに連絡事務所を置いて、日本と往復しながら仕事をしてきた。
その中で、自分のアイデンティティを深く問われる経験を多くして、そのため、パリのオフィスを引き上げる時に、
東京ではなく、自分のルーツである鹿児島県出水市の武家屋敷群の空き家を借りて、
そこにヨーロッパ時代のすべての書類を置き、サテライトオフィスとして、東京と行ったり来たりするようになった。
既に2008年には、吉祥寺の自宅、軽井沢の山荘もサテライトオフィスにしていたので、
東京で2カ所、軽井沢、鹿児島の4カ所のオフィスを回る生活になり、このような「移動する」ということが、
私の職業人生のもう一つの特徴である。
また、その拠点ごとの共同体における課題や解決について考えることは、
企業のサステナビリティに投資するSRI/ESG調査という自分の仕事と直結しており、
2022年には、二期続けて「無投票」になりそうだった出水市長選に、公示日3日前に急きょ出馬表明して、
その際、リーダーシップ111の仲間や、赤松良子さんのWinWinに助けられた。
結果は、全く運動らしいことができなかったにも関わらず、20%の得票率で、供託金もしっかり返ってきた。
出水にサテライトオフィスがあるといっても、行ったり来たりで、地元の有権者は20人くらいしか知らなかったのに、
4,729人が私の掲げた公約に賛同して投票して下さったことには、非常に責任を感じ、
とにかく自分の言ったことを実現させるべく奮闘している。
昨年亡くなった赤松良子さんの家具などいただいたこともあり、記念館というほどではないが、
赤松さんの遺志を継いで、女性たちにバトンを渡すべく、赤松良子メモリアルルームをつくったので、ぜひ訪ねてほしい。