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2024.06.17【追悼メッセージ1】赤松良子さん 

2024年2月に亡くなられた会員の赤松良子さんへの会員から寄せられた追悼メッセージです

【坂東眞理子】  昭和女子大学 総長

赤松さんは労働省のご出身でしたが、婦人問題担当室長として出向してくださった総理府の男性たちにもたくさんファンがいました。
予算要求で国連の委員会への出張旅費が認められなかったので
「それじゃ太平洋を泳いでアメリカまで行かなきゃいけませんね」とおっしゃってみんな大笑いになって予算がついたとか、
私もいつも温顔で接していただき感謝あるのみです。
今年の年賀状は手書きで頂いたので、ご逝去が信じられません。

【野村浩子】 ジャーナリスト・日本女性学習財団理事長

「鬼の根回しをされたそうですね」
男女雇用機会均等法の成立に向けて、経済団体や労働組合などを駆け回った奔走ぶりを、取材で伺ったときのこと。
何十回、いや何百回と同じ質問をされているであろうに、嫌な顔ひとつせず丁寧に説明してくださいました。
社会を変えるためには何が必要か、後輩たちに伝えたい、そんな熱い思いを感じました。
いつも取材は、六本木の国際文化会館。緑に包まれたロビーに立つと、赤松さんの笑顔がよみがえります。

【山下泰子】  文京学院大学名誉教授・国際女性の地位協会名誉会長

1989年2月、花束を抱えて、ウィーン・ザッハホテルに先生をお訪ねして以来、
2024年2月3日・ご逝去の3日前まで35年間、密度の濃いお付き合いをさせていただきました。
1989年4月、ウルグアイから帰国された先生を、女子大初の経営学部を開学する文京女子大学が看板教授としてお迎えし、
私もご一緒させていただきました。
同年6月24日、TBSホールいっぱいの観客とともに、先生を国際女性の地位協会会長にお迎えしました。
文部大臣にご就任の頃には、しばしばにぎやかなホームパーティにお邪魔しました。
いつも「楽しく」をモットーに、大切なことをたくさん学ばせていただき、本当にありがとうございました。

【松本侑壬子】 映画評論家・ジャーナリスト

「赤松さんの帽子」
若い頃帽子はむしろ苦手だったが、顔のシミが気になり始めたころから、縁のある帽子を被り始めた。
似合うかどうかより、日除け効果が目的だった。
「あら、帽子っておしゃれね」と気づいたのは、一枚の写真から。
大学の先輩であり映画の友でもあった赤松良子さんと以前撮ったツーショット。
彼女はフェルトの帽子の縁をさり気なく傾けて、何というかっこよさ。
帽子は傘じゃないんだ、被り方も年季が要る。海外にはなじみの帽子屋があったとか。
帽子は仕事も人生も楽しむ赤松さんのおしゃれ心の表れだ。
形見分けに頂いた、最後に一つ残っていた帽子は、私の宝物である。

川島瑠璃】  一般社団法人 ジャパンソサエティー 理事

赤松さんを偲ぶとき想い出すのは3つの素顔。
ウルグアイ大使時代に友人に誘われ、モンテヴィデオをお訪ねしました。
公邸に泊めて頂き、歓待を受けたのですが、隣のアルゼンチンでタンゴを見たいという誘惑に勝てず、申し出たところ、
「なんで行くの?タンゴならここでも見られるわよ」と口をとがらせ、ホッペを膨らませての駄々っ子顏。
初心貫徹して戻ると、にこやかに迎えられその晩の公邸でのパーティーへのご招待。
客人を前にしてのスピーチはパンチの効いたスペイン語での堂々たる役者顔。
またある時、ふっと漏らされた一言
「息子にガールフレンドが出来たの、あの子にねえー」柔らかい母親の素顔でした。

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